はじめの問い

波の山と、水そのものは、同じように進むの?

見るヒントいちばん高い所が「山」、低い所が「谷」。まず二つを指で見つけてから、高さのつまみを動かしてみよう。

波の山と谷、波高と波長の関係波長波高波の形を単純化した断面図山谷
中くらい

形の違いを観察するための模型です。波の大きさに実際の単位はなく、風や海況を計算するシミュレーションではありません。

まず、これを覚えよう風から受け取ったエネルギーが、波として伝わる。
01

風が海面に働きかけて、波が育つ

ここに注目となりへ伝わるのは、何だろう?

伝わる波と、その場所で動く水

伝わる波と、その場所で動く水深い海の小さな波を単純化した模式図。上の矢印は波が伝わる向き、輪は水の粒の動きの例です。実際には流れや漂いも重なります。波が伝わる向き水の粒の動きの例
深い海の小さな波を単純化した模式図。上の矢印は波が伝わる向き、輪は水の粒の動きの例です。実際には流れや漂いも重なります。

わかること波は、水の動きを通してエネルギーを伝えます。

海面に風が吹くと、その力が水に伝わって波が生まれます。その場の風によって生まれ、発達する波を風浪ふうろうといいます。実際の海には、形や大きさが違う波が重なっています。

図は、違いを観察かんさつしやすいように一つの規則的な波にしています。操作して波を大きくすると、山と谷の高さの差がどう変わるか見てみましょう。

もう一歩:水はまったく移動しないの?

深い海の小さな波を単純化すると、水の粒の動きは輪に近い形で表せます。ただし現実には、流れや波によるずれが重なります。「水は絶対に移動しない」「浮いていれば同じ場所にいられる」という意味ではありません。

この図解・追補の参考: 追補1

02

波高はこう・波長はちょう・周期しゅうきは、それぞれ違う

ここに注目「横の長さ」と「待つ時間」は、どう違う?

目印の場所を変えずに、時間を追う

目印の場所を変えずに、時間を追う学習用に周期を8秒とした模型。0秒に山、4秒に谷、8秒に次の山が同じ目印を通ります。現地の波の予報ではありません。動かさない目印0秒4秒8秒山 → 谷 → 次の山
学習用に周期を8秒とした模型。0秒に山、4秒に谷、8秒に次の山が同じ目印を通ります。現地の波の予報ではありません。

わかること波長はちょうは山から山までの距離。周期しゅうきは、同じ場所に次の山が来るまでの時間です。

波高はこうは、波の山から谷までの高さの差です。波長はちょうは、ある山から次の山までの距離。周期しゅうきは、一つの場所を波の山が通ってから、次の山が来るまでの時間です。

「高い波」と「間隔の長い波」は、違う特徴を表しています。この図では波高はこうだけを変え、波長はちょうを同じにして比較できます。

もう一歩:何を固定して比べる?

波長はちょうを比べるときは、同じ時刻の海を横から見ます。周期しゅうきを比べるときは、見る場所を固定して時間を測ります。図の目印を波と一緒に動かすと、周期しゅうきの説明にはなりません。この模型は高さと長さを固定し、山が通る順番だけを示しています。

この図解・追補の参考: 追補2

03

うねりと、予報より高い波を知る

ここに注目予報の「波の高さ」は、一番高い波のこと?

高い3本を選んで、平均する

高い3本を選んで、平均する架空の9波。茶色の3本(3、4、5)の平均は4で、最大の5とは違います。数字に単位はなく、安全基準を示しません。1213241259本の波を比べる高い3本の平均は 4
架空の9波。茶色の3本(3、4、5)の平均は4で、最大の5とは違います。数字に単位はなく、安全基準を示しません。

わかること予報の波の高さより、高い波が来ることがあります。

波が発生した場所を離れて伝わったり、風が弱まったあとに残ったりした波を、うねりといいます。遠くの台風などによる波が届くこともあります。

うねりは浅い海岸に近づくと高くなる場合があります。その場の天気がよいことや、風が弱いことだけで、海辺が安全だとは判断できません。海へ行くときは最新の気象情報を確認します。

もう一歩:有義波高ゆうぎはこうは、どうまとめた数?

有義波高ゆうぎはこうは、観測した波を高さ順に並べ、高い方から3分の1の波を平均へいきんした高さです。図では9本のうち高い3本を選びます。最大値そのものでも、全部の波の平均へいきんでもありません。沖の予報値から、波打ち際の一波一波をそのまま読み取ることもできません。

この図解・追補の参考: 追補2

図とことばを、つなげよう

ことばのおさらい

波高はこう
谷から山までの、上下の高さ。
波長はちょう
となり合う山と山の、横の距離。
周期しゅうき
同じ場所に、次の山が来るまでの時間。
うねり
風が吹く場所から離れて伝わる波や、風が弱まった後などに残る波。

自分のことばで、説明できるかな

わかったことを確かめよう

先に考えてから、問いを開いて解説を読もう。図に戻って確かめても大丈夫。

Q1「5秒」は波長はちょうと周期しゅうきのどちらに使う単位?

解説:周期しゅうきです。波長はちょうはメートルなどの距離、周期しゅうきは秒などの時間で表します。

Q2今いる浜で風が弱ければ、うねりもなくなる?

解説:いいえ。離れた場所から来る波もあります。今いる場所の風だけでは判断できません。

LET’S THINK

ここから、学びを広げよう。

図の波を大きくしたとき、波高はこうと波長はちょうのうち、変わったのはどちらでしょう。

考えるヒント・解説を見る

この図では波高はこうが変わり、波長はちょうは変わりません。図の山から次の山までの距離を比べると確かめられます。実際の海では複数の特徴が同時に変化します。

教室やおうちで広げるなら

紙に波の断面を描いて、「高さ」「距離」「時間」の違いを言葉で説明します。図で示せる波高・波長と、時間の観察が必要な周期を分けて考えましょう。

出典・参考資料

資料を参考に、文章と模式図、学習の問いを独自に構成しています。掲載元による監修・推薦を意味するものではありません。

追加した図解・解説の参考

追補資料の確認:2026-09-21。数値を使った模式図は架空の学習模型です。

本文の参考資料

初版:2026-09-20 · 更新:2026-09-21 · 本文資料確認:2026-09-20 · 編集方針と更新について