はじめの問い

同じ磯いその水たまりなら、中のくらしも同じ?

見るヒント海の水とつながっている時、くぼみに水が残った時を比べよう。海面が下がっても、水が残るのはどこかな。

図で見てみよう潮が引くと、小さな海が残る
潮が満ちたとき。岩のくぼみも、周りの海水に覆われる例。周りの海とつながる

潮が満ちたとき

岩のくぼみも、周りの海水に覆われる例。

潮が引いたとき。海面が下がり、くぼみに海水が残る例。潮が引いたとき残る海水

潮が引いたとき

海面が下がり、くぼみに海水が残る例。

同じ架空の地形の断面です。高さ・時間は実測ではなく、現地の通行可否は示していません。
まず、これを覚えよう生きものと、その居場所を一緒に見てみよう。
安全教材の制作稿

専門家による確認は未実施です。現地の判断には、最新の公式情報と管理者の指示を優先してください。

01

潮だまりは、岩のくぼみに残った海

ここに注目海が引いた後、なぜここにだけ水が残る?

わかること岩のくぼみが、水をためる器のようになります。

潮が引いても、くぼみには海水が残ります。

岩の多い海岸を磯いそといいます。潮が引いたとき、岩のくぼみに海水が取り残されてできる小さな水たまりが、潮だまり(タイドプール)です。潮が満ちると、再び周りの海とつながる場所もあります。

海水につかったり、空気に出たりする範囲は潮間帯ちょうかんたいと呼ばれます。そこには、乾いた岩の表面、湿ったすき間、水が残るくぼみなど、少しずつ違う環境があります。

もう一歩:干潟と潮だまりは同じ?

干潟は、潮が引くと現れる砂や泥の広がった場所です。岩のくぼみに残る潮だまりとは地形が違います。海岸には両方の環境が近くにあることもあり、足元やすむ生きものも変わります。

本文の参考:[1] [2] [5]

この図解・追補の参考: 追補1

02

「何がいる?」の前に、「どこにいる?」

ここに注目見つけた生きものは、どこにいた?

図で見てみよう居場所を、3つ見比べよう
岩に付着する。貝の仲間など。岩の表面に体を付けて暮らす例。岩の表面

岩に付着する

貝の仲間など。岩の表面に体を付けて暮らす例。

すき間に隠れる。カニの仲間など。身を隠す場所として使う例。岩のすき間

すき間に隠れる

カニの仲間など。身を隠す場所として使う例。

海藻の間で暮らす。海藻と、その間を使う小さな動物の例。海藻の間

海藻の間で暮らす

海藻と、その間を使う小さな動物の例。

暮らし方を示す模式図です。大きさはそろえておらず、種の識別や触れてよいかの判断には使えません。

わかること名前だけでなく、岩の表面・すき間・水の中など、居場所も見よう。

すむ場所の違いが、生きものの違いにつながります。

岩に付着するもの、すき間に隠れるもの、海藻かいそうの間を動くもの。磯いそでは、場所の形や水につかる時間に応じて、さまざまな生きものが暮らしています。

たとえば貝の仲間には岩に張り付くものが、カニの仲間には岩のすき間を使うものがいます。図は暮らし方の例です。同じ場所に必ず同じ種類がいるわけではなく、地域や季節でも違います。

もう一歩:何を食べているのだろう?

小さな海藻かいそうを食べるもの、水中の小さな粒を取り込むもの、ほかの動物どうぶつを食べるものなど、食べ方もさまざまです。姿や体の大きさだけで決めず、種類を調べて食物網しょくもつもうの記事とつなげて考えてみましょう。

もう一歩:そこにいる理由を、決めつけない

すき間にいるカニを見て「暑さを避けている」と思っても、一回見ただけでは確かめられません。「すき間にいた」は観察かんさつ、「暑さを避けているかも」は予想よそうとして分けて記録します。動かしたり追い出したりせず、見える範囲で考えます。

本文の参考:[2]

この図解・追補の参考: 追補1 追補2

03

小さな水たまりも、環境が変わる

ここに注目晴れた時と雨の後で、水はどう変わりそう?

見たことと、考えた理由を分ける

見たことと、考えた理由を分けるカニがすき間にいた、という観察例。「暑さを避けたのかも」はまだ予想です。観察のために生きものを移動させないでください。見た:すき間にいたなぜ? まだ予想場所・時刻・天気を記録
カニがすき間にいた、という観察例。「暑さを避けたのかも」はまだ予想です。観察のために生きものを移動させないでください。
図で見てみよう周りの海と離れている間にも
日差しで温まる。浅さや日当たりによって、水温の変化も違います。日差し

日差しで温まる

浅さや日当たりによって、水温の変化も違います。

雨水が加わる。海水に雨水が混ざると、塩分が薄まることがあります。雨

雨水が加わる

海水に雨水が混ざると、塩分が薄まることがあります。

環境変化の例です。水温や塩分の数値・変化量を予測する図ではありません。

わかること水温や塩分えんぶんは変わります。近くの水たまりでも条件は違います。

水が残っていても、いつも同じ状態ではありません。

日差しで水温が上がったり、雨で塩分えんぶんが薄まったりすることがあります。海と切り離されている間は、深さや日当たりの違いも生きものの環境に関わります。

だから、見つけた生きものを別の潮だまりに移すと、すむ環境を変えてしまいます。取り出して並べるより、その場所にいる姿を観察かんさつし、写真や絵で記録してみましょう。

もう一歩:比べるために、何をそろえる?

別々の日の記録を比べるなら、場所、時刻、天気、潮の状態も書き添えます。条件がいくつも違うと、違いが生まれた原因を一つに絞れません。気づいたことから、次に調べる問いをつくりましょう。

本文の参考:[1] [2] [3] [6]

この図解・追補の参考: 追補1 追補3

04

観察かんさつは、帰り道とすみかを守りながら

ここに注目見たい場所へ行く前に、何を決めておく?

わかること一緒にいる大人と、観察かんさつする範囲や帰る計画を確認しよう。

潮だまりに夢中でも、海全体の変化を忘れずに。

潮だまりのそばの岩が乾いていても、低い帰り道が先に水に隠れることがあります。行く日の潮位ちょうい・天気と現地の案内を確認し、観察かんさつする範囲や戻る予定を同行する大人と決めます。満潮まんちょう時刻だけから「それまでは歩ける」と判断しないでください。

滑りやすい足元や波に注意し、子どもだけで行動しないようにします。知らない生きものに触れたり、見えない穴に手を入れたりせず、立入・採取のルールを守ります。石や生きものを動かさず見られるところから、観察かんさつを始めましょう。

観察のヒント:3つだけ記録してみよう

「どこにいたか」「どんな形・動きだったか」「まだ分からないこと」を記録します。図鑑で名前が分からなくても大丈夫。似ている姿だけで種類や触れてよいかを決めず、現地のガイドや施設の人に確認しましょう。

本文の参考:[3] [4]

この図解・追補の参考: 追補2

図とことばを、つなげよう

ことばのおさらい

潮間帯ちょうかんたい
潮の満ち引きで、水に沈んだり空気に出たりする範囲。
塩分えんぶん
水にとけている塩類の量を表すもの。
観察かんさつと予想よそう
見て確かめたことと、こうかもしれないと考えたこと。

自分のことばで、説明できるかな

わかったことを確かめよう

先に考えてから、問いを開いて解説を読もう。図に戻って確かめても大丈夫。

Q1「カニが岩のすき間にいた」は、観察かんさつ?予想よそう?

解説:実際に見たなら観察かんさつです。「暑いからそこにいた」は、理由を考えた予想よそうです。

Q2浅い水たまりと深い水たまりの違いは、深さだけが原因?

解説:まだわかりません。日陰、波が入る量、時刻などの条件も違うかもしれません。

LET’S THINK

ここから、学びを広げよう。

同じ磯いそで、日なたの浅い潮だまりと、日陰の深い潮だまりを見つけました。生きものを移さずに、どんな違いを記録できそうでしょう。

考えるヒント・解説を見る

水たまりの広さ、日当たり、岩や海藻かいそうの様子、生きものが見える場所や動きなどを比べられます。一度見ただけで違いの原因を決めず、観察かんさつしたことと予想よそうを分けて記録しましょう。危険な場所へ近づいて比べる必要はありません。

教室やおうちで広げるなら

まず図の中で、水が残る場所を指してみます。次に磯の写真を使って、生きものの名前より先に「居場所」を探します。現地へ行かなくても、潮の図と食物網の図をつなげて考えられます。

出典・参考資料

資料を参考に、文章と模式図、学習の問いを独自に構成しています。掲載元による監修・推薦を意味するものではありません。

追加した図解・解説の参考

追補資料の確認:2026-09-21。数値を使った模式図は架空の学習模型です。

本文の参考資料

初版:2026-09-20 · 更新:2026-09-21 · 本文資料確認:2026-09-20 · 編集方針と更新について